キキのテーブルのブログ「4×6 -4つの目、6本の足-」

愛しいおねーちゃんを護っている秋田犬ベン君(5歳男子)の実例

先日、保護猫カフェMigolareさんで行った
ミニセッションの実例をご紹介します。

 

最近、女子フイギュアスケートでも話題になりましたし、
海外でのブームも続く秋田犬。
私もセッションするたび、独特の存在感にすごく魅かれる者の1人です。

 

おっとりしている。犬にしてはマイペースで独立独歩な所は、
猫にも似ている。とても愛情深い犬種だけど、ご主人様!!という縦関係一点張りでもない。
デリケートな面があるのに、とぼけた所もある。ユーモアがあって、
ひょうひょうとしてもいる。中々頑固な子が多い。
そしてなんといっても、素朴で日本犬らしいその容姿。日本人の情緒感を、
正面から揺さぶられる気がします。

 

でも、やはり、フツーの人(単に犬がほしい!犬が好き!という考えの人)
には手を出してほしくない犬種でもあります。

なにせ身体が大きく、力が強いのです。本気を出したら、
女性は、身体ごともっていかれてしまいます。

そしてこれは全ての犬がそうでしょうが、飼い主さんとしっかりした絆がないと、
心が荒れてしまう。秋田犬は、その傾向が顕著かと。

心がすさんだ大きな犬の末路は、いつも悲惨な結果になってしまうのものなので、
犬としっかり信頼関係を築く!という覚悟のない方は、手を出さないでほしいと思います。

 

今日は、そんな秋田犬の、頑固さとユーモアと、男気のつまったお話です。

 

ベン君がお姉ちゃんと慕うOさんは、愛護団体の一時預かりをしている優しい方です。
生後4か月で遺棄され、愛護センターにいたベン君とも、その経由でのご縁です。

(今はOさんのワンコです)
Oさんは猫の預かりもしているので、常時里親募集中の猫ちゃんたちもいます。

 

今現在の家族構成は、猫ちゃん6頭とベン君、人間はOさんだけであります。

動物が主体の一家の主Oさんは、明るくホンワカしたムードの方ですが、
ご自分の気持ちを外に出さないからか、人知れずの気苦労も多いと伝わってきました。
それプラス、最近家族構成に変化があり、頼りにしていた長男役の犬も旅立ってしまいました。

 

犬は自分だけになり、猫に囲まれて暮らしているベン君。
一方
Oさんはお仕事に趣味、預かり猫のお世話にと、毎日忙しい身。

 

そんな中、ベン君は嫌なことや要望などないか?そして、ドッグランでは他の犬と
仲良くできるのに、日常の散歩で他の犬と仲良くできないのはなんでか?
というのが、ミニセッションで、
Oさんの知りたいことでした。

お散歩中他の犬をにらみつけ、相手の出方次第ではケンカを売るような
態度になると言うのです。身体が大きいベン君だけに、困っているのでした。

 

コンタクト取ると、自分専用のクレートで、まったり寝ている姿で出てきました。

 

私はベン君が寝ているエネルギーに意識を集め、彼の呼び名をさぐります。
どうぶつもその個のキャラクターによって、自分の呼び名に対する認識は、
さまざまなのです。男子なら、「僕」、「オレ」、「オイラ」。
なかには落ち着いた学者風に、「ワタシ」と言ってきた犬もいました。
ご家族におじいちゃんと呼ばれているからか、
自分で「おじぃ」と言った猫もいます。
他には、「ワイ」という犬もいました。

 

ベン君の場合は、「オレ」と、「ワイ」の中間だと伝わってきました。
どちらにしても、親分肌とか、義理人情に厚い一匹狼風…という感じが、しっくりきます。

 

私はベン君に、あなたのママに頼まれて話をしにきたと自己紹介をしました。

すると、ちょっと鼻を鳴らして、プイっと横を向かれてしまいました。

「えっ初っ端からお冠?なぜ?」と困っていると…

「えー!!エミ(Oさんの下の名前 仮名)ちゃんは、オレのママじゃないよー。
まあ、対外的にはママかもしれないけどー、オレのなかでは、
エミちゃん(とても親し気に)かおねーちゃんだな。ママなんて、
母親っぽい感じじゃないなー。オレの大事なエミちゃんを、知らない人に勝手に
ママとか呼ばれたかぁないってもんだよ」

いくらエネルギーの世界とはえい、相手は大型犬です。
私はちょっとひるんで、こう言い換えました。

「あら、ごめんなさいね。ではあらためて、あなたのエミちゃんから
頼まれてきました。お話ししてくれます?」


するとチラッと私を見て、口を開けニコッとした顔になったのです。

「いいよ!!でもな、オレが話したくない感じのことだった場合、スルーするかもよ」

スルーするなんて、初めて言われてしまいましたが、平静を装って…

「それは別にかまいませんよ。あなたのエミちゃんが、
なにか我慢していることや嫌なこと、要望はないかって言っています」

すると突然、ガバッと起き上がったのです。
「なに言っているんだー!うちでそんなこと気にしている子なんか、

1人もいねぇよ。あんた(私前田のこと)オレをみてもわかるだろー。
こんなデカい身体のオレを、おねーちゃんは、いつもこんなに綺麗に保ってくれてさ。
そりゃあ、猫たちにだって細かく世話してくれて、食事も気を遣ってくれる。
そっかー、オレ知らなかったな、なんだか泣けてくんなぁ。
あんた言ってくれよー伝えてくれよー。みんなおねーちゃんに、すっごく感謝してるって」

言い終わるや、くるっと背中をこちらに見せて、肩を震わせるベン君。
まるで、菅原文太か高倉健が、堪えた涙を拭っている風だ。

 

私がその背中に向かってちゃんと伝えると言うと、ハッとしたようになって
こちらを振り返りました。要望が
1つあると言う。

「新人(猫)が来たら、オレのことちゃんと紹介して。おねーちゃんがいない間、
オレがここん中ちゃんとまとめるから、みんなオレの言うこと聞けなーって。
オレは、おねーちゃんの(犬)ダンナだから」

 

犬ダンナなんて言い方も初めてで、私は目を白黒させてしまいました。
ところがベン君は、ご満悦のようです。そこで、こう切り出してみました。

「ダンナさんなのに、あなた、近所の犬たちに、ケンカ売ったりしていませんか?

すると悠然と振り返って…

「そりゃあ、当たり前だよー。それにあんた、ケンカ売るなんて人聞きがわるいな」

「…ああ睨んじゃうのよね!

「睨むっていうかさー、オレ、おねーちゃんを護ってるからな。
そのことをめいっぱい表わしてはいるよ。つまり、オレにしたら仕事モードだな」

「ああ、護っているのね!それはわかりました。でも、なんで仕事モードなの?

急に、気色ばった感じになって…

「あんたー、変なこと聞くなー。オレとおねーちゃんの関係は、オレのなかでは、そうなんだよ。
オレはおねーちゃんのこと愛してやまないだろ、おねーちゃんは女だろう、
おねーちゃんは二本足のダンナがいないだろう
?

こう言われて、ようやく犬ダンナの意味がわかった私は…

「ああ、なるほど!ベン君は人間のダンナさんの役目も果たしているわけね」

得意そうに胸を張って…

「そうだよ!!近所には結構生意気な犬や、生意気な飼い主がいるんだよ。
人間はそりゃあ、表面はみんな愛想がいいけどね、おねーちゃんが内心思っていることや、
その人間の腹ん中、オレにはわかってしまうんだ。
おねーちゃんに害がありそうなものには、オレは特に厳しいからね」

 

実際のセッションでは、私が感じたベン君の口調を真似てご報告したので、
終始大爆笑でした。ベン君のキャラも、近所の犬に対しての態度も、
全て思い当たる
ことばかりだと…

 

こんな風に自分の犬に慕われ愛されたら、幸せだなーと思いませんか?

 

ベン君の近所の犬への態度には、Oさんから言い聞かせる言霊で、
対応していただくようにしました。

頑固なところがある秋田犬ですから、それが沁みて自分で納得いくまで
少し時間がかかるかもですが、納得すれば、必ず態度は軟化します。

 

私は元々、大きな犬に対する憧れがあります。

だから羨ましいです。

いいなあ、私もこんな大きな犬ダンナがほしいなぁ💖

 

あ、ヒロちゃん(人間の夫)も必要ですけどね…

 

ここのところ、闘病や旅立ち、迷子のセッションが続き、
時に辛いご報告もせねばだったので、とても楽しいセッションでした。

Oさんとベン君に感謝をこめて。

 

 

縦画像が、どうもうまく表示されません(-_-;)

 男前💖

 

 

  • 2018.03.30 Friday
  • 13:48