キキのテーブルのブログ「4×6 -4つの目、6本の足-」

🌸10年目の春🌸

この三毛猫の名前は、ミーちゃんです。
三毛猫だからミーちゃんとは安直かもしれませんが、
名前で呼んでもらうまで、かれこれ3〜
4年もかかりました。

最初のころは(10年前)、今は閉店したお風呂屋さんの界隈に陣取って、

入浴客に餌をねだる野良猫と呼ばれていたのです。

 
私の住む地域の一角は、猫嫌いの年寄りが多くて、そんな老人たちからは、
野良猫とさえ呼んでもらえない身でもありました。
指をさすか、足を出して蹴る仕草をし、
「シーッ!!」と追い払われていたのです。

 

そんな老人たちが風呂屋に苦情を言ったからか、入浴客の気まぐれか、

しばらくすると、ピタッとご飯をあげなくなりました。

猫たちはもちろん生身の身体ですから、飢えて食べ物を探しまわります。

 

我が家から直線距離にして50メートルくらいの角地にある、
店舗兼住宅の勝手口で、私がミーちゃんたち野良猫軍団を見たのが、かれこれ10年前。

店舗の店主は、今もその当時もわるい人ではありませんが、
今どきの猫事情はわからないし、理解する気もないようでした。

勝手口にドライフードを、鳩に豆でもやるようにまいていたのです。
そして、不妊や去勢もしてくれません。

 

猫の数の多さに怖気ずいた私は、当初、見なかったことにしたくて
回り道をして帰ったりしていましたが、ある日、水たまりに浮いた
ふやけたドライフードを一生懸命舌ですくっている猫たちを見て、
やる気スイッチが入ったのでした。

 

れからの私は、どうぶつ相手じゃないと絶対出ない不思議な力を出して(^^

仔猫は順次里親に出し、大人猫も数年かかって全員(私がしる限り)不妊と去勢手術をしました。

 

地域猫の活動している方ならご存じかと思いますが、実は、ここからが大変ですね。

不妊と去勢をした猫の食を確保し、提供し続けないといけません。

目と鼻の先の店舗兼住宅の裏口とはいえ、1年365日、
2回ご飯をあげ続けるのは、やってみると中々大変なものです。

 

我が家のチャーも、くぅも、今は亡きリリーも、グレも、みなその場所の出身です。

我が家に誘導、もしくは自発的に来てくれる猫は、我が家の猫になりました。

が、猫と暮らしたことがある人ならお分かりと思いますが、
猫はメンドウを見たから即懐くとは限りません。また彼らの縄張り境界線は、
まるで国境のような正確さなのです。

夫と喧嘩して勝ち取った我が家物置には、猫ハウスが3か所あってフリース・カイロ付き
でヌクヌクなのですが…いくら誘っても、来ない猫は来ません。

冬の凍える日、店舗兼住居の階段やコンクリートの上で、寒そうにしている猫たちを見ると、
本当に辛くて、何度も保護(捕獲)しようとしましたが、上手く行きませんでした。

 

そんな猫の代表が、このミーちゃんなのでした。

こんなに誠心誠意尽くす私にはなぜか目もくれず、店舗兼住居の主が好きなのです。

いつも主の後をついて回っているミーちゃん。主もドライフードをあげ、
可愛がっていなくはないのですが、家の中には決して入れてあげない。

私も何度かお願いしたのですが、のらりくらりなのです。あまり強く言って、
敷地内に置かせてもらっているご飯コーナーに出禁を言い渡されても困るので、
私も心を痛めながら強くは出られませんでした。

 

変化があったのは、2年前。店舗兼住居の家猫が亡くなってからでした。

時折、2階の住居まで上がっていくミーちゃんを見かけるようになりました。

(でも中へは入れてもらっていない)

それが昨年になると、2階住居前の踊り場に段ボールが置いてあって、
ミーちゃんが入っていました。

雨の日に傘が差しかけられているのを見て、これは本物!だと思い、
猫ハウスを置かせてくれるか打診したところ、すんなり
OKが…
OKどころか、感謝され喜んでいる感じです。

 

相手の気が変らないうちにと速攻で、ハウスを作りました。
発泡スチロールに木目調のテープを貼った、お洒落なウッディハウスです。

ミーちゃんの他に、雌猫が2頭常駐しています。彼女たちの分も、
ハウス置かせてもらえるか聞いたら、あっさり
OKが。
玄関の脇には、お水とドライフードまで置いてくれるようになったのです。

 

10年前の鳩のエサまきから比べたら、信じられないような進歩です💖

 

そして最近、さらなる進歩が…

ずっとミーちゃんの姿を見ない日が続いていたある日、
住居兼店舗の奥さんにバッタリ会いました。

すると、「うちの()にベッタリで、中まで入ってきちゃって、
布団の足元で一緒に寝てるわ」と言うではないですか…

 

すごく嬉しかったのですが、にわかに信じられないような気持ちにもなりました。
かつて何度も何度も、「このミーちゃんだけは、お宅の猫にしてあげてください」
とお願いした時、首を縦に振らなかったのですから。

 

一時の気まぐれじゃなかったらいいなぁと思いながら過ごしていましたが
パッタリミーちゃんを見ない日々が、それからも続いていました。

 

それが今日、偶然、家から出てくる姿を見たのです。

引き戸が開いたとおもうや、いかにも自分の家という顔して出てきたミーちゃん…
彼女を、階段の途中でつかまえました。

 

間近で見て、ようやく安心しました。

ずっとお家の中にいたのは、間違いありません。
かつて薄汚れ、グレーになっていた白模様部分は真っ白で、
フカフカしているのですから。

 

ミーちゃんと出会ってかれこれ10年、今まで聞けなくて、
でも本当は1番聞きたかったことを、私はようやく聞けたのでした。

 

「ミーちゃん、幸せですか?

 

 

 

 

 

  • 2019.03.28 Thursday
  • 20:52